脊椎脊髄外科センター設立のお知らせ

2024年4月より石川県立中央病院から新村和也医師が赴任し、脊椎脊髄外科センターを設立いたしました。
手足のしびれ・痛み、歩行障害、腰痛に対して専門的な治療を行います。
頚椎症性脊髄症・神経根症、頚椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、腰椎椎間板ヘルニアなどの脊椎脊髄疾患を診療し、
お薬やリハビリテーションによる治療でも改善が乏しい場合には低侵襲手術を行います。

低侵襲手術とは脊椎内視鏡経皮的手技を使用する手術のことです。
傷を小さくし、出血量を少なくすることで患者さんの身体に対する負担を減らします。
また従来の手術に比べ術後の痛みや入院期間も減らすことができます。お気軽にご相談ください。


 脊椎内視鏡とは

直径16㎜の筒を腰から挿入し、その筒の内部にカメラ、鉗子を入れ手術操作を行う手術です。
傷が小さいだけでなく、筋肉を骨から剥離する量も少ないため、術後の痛みが少なく回復が早いのが特徴です。

   

【代表的手術】

腰部脊柱管狭窄症に対する内視鏡下椎弓形成術

内視鏡を用い、約20㎜の切開で神経の通り道(脊柱管)を拡大します。
1椎間であれば60分以内に手術が終了します。
入院期間は通常1週間程度です。

       術前                 術後

            

 経皮的手技とは

小さな切開で脊椎の椎体内にセメントやスクリューを挿入する手技です。
この手技を用いることで傷を小さくすることができるだけでなく、従来の脊椎固定術の手術時間を約半分にすることができます。

【代表的手術】
腰椎すべり症に対する低侵襲腰椎後方固定術(MIS-TLIF

従来は大きく切開し、スクリューを挿入する必要がありましたが、経皮的椎弓根スクリューを使用することで傷を小さくするだけでなく、
手術時間を短縮し、手術中の出血量も減少させることができます。1椎間のMIS-TLIFであれば手術時間は2時間以内、出血量は50ml程度です。

      


脊椎圧迫骨折に対する経皮的椎体形成術(BKP

従来はコルセットを装着し長期間の安静が必要となる保存療法かスクリューを用いて脊椎を固定する方法が主流でした。
近年は体への侵襲が少ない方法として、専用の医療機器と医療用のセメントを用いて圧迫骨折を治す事が可能となりました。
手術時間は20分ほどで、入院期間は数日~1週間ほどです。



Medtronic社ホームページより引用


 外来診療日

火曜午前
水曜午前

第2・4土曜午前(第1・3土曜午前は金沢大学病院 横川医師)



 センター長のご紹介  

新村和也

医学博士
日本整形外科学会 専門医
日本整形外科学会 脊椎脊髄病医
日本脊椎脊髄外科学会 専門医
日本脊椎脊髄外科学会 指導医
Best Doctors in Japan 2022-2023*に選出

Best Doctors in Japanとは
ベストドクターズ社は米国に本拠を置き、適切な治療やセカンドオピニオン取得のための名医紹介などを行っている会社です。
膨大な数の医師に対して、「もし、あなたやあなたの家族が、あなたの専門分野の病気にかかった場合、どの医師に治療をお願いしますか?」とアンケートを行い、その中で治療能力、研究結果、最新医療情報への精通度などを考慮した上で、ある一定以上の評価を得た医師がBest Doctorsに認定されます。日本でBest Doctors in Japan(ベストドクター)として認定されている医師は約7,300名です(20227月現在)。



略歴(脊椎脊髄外科医として)
2011
年 金沢大学附属病院 医員
2013
年 金沢市立病院 医長
2015
年 公立松任石川中央病院 医長
2018
年 金沢大学 特任助教
2022
年 石川県立中央病院 診療部長
2024
年 新村病院 脊椎脊髄外科センター センター長